「交換」について

人間は「交換」をする生き物である。皆さんがいつもしている、最も簡単な交換は経済活動である。経済活動では、お金をあげれば品物が来る。しかしそんな交換はそれほど重要ではない。

人間として重要な「交換」は、「情報」・「感情」・「空気」である。これらの交換は無時間的なものではなく、相手にあげればいつか何らかの形で自分に返ってくるかもしれないという「交換」である。お金は使えば無くなるが、これらは人に与えても無くならない。

「情報」の交換とは、いつも言っている「情報の共有化」である。「情報の占有化」をするとろくなことがない。人を信じられなくなり、デマに踊らされる。情報を交換し合うことで、人々は信じることができ、ちょっとやそっとのことで揺らがない関係ができる。

「感情」の交換とは、簡単な例をあげれば、あの人を好きだという想いが伝われば、もしかすれば、相手は好きになってくれるかもしれないと言うことである。感情は伝染すると言うことだ。感情を交換し合うことで、揺るぎない関係が作られる。

また「空気」もそうだ。場の空気は、みんなの場の空気を作り出す要素(なんと言うのかよくわからない)で作られる。やる気ある空気を作ろうとすると、みんながやる気が出る。

これら3つはマイナスのものを交換するとあっという間にマイナスで満たされてしまう。

世の中には人の悪口やら、ゴシップばかりを言う人間がいる。悪い噂はあっという間に広まってしまう。それが嘘でもだ。

世の中には、いつも不満や不平を言い、自分のマイナスの感情を当たり散らしている人がいる。そうするとまわりも嫌な気分になる。

世の中には場の空気をいつも冷えさせてしまう人がいる。「めんどくせー」やら、「いやだー」と、空気をマイナスにしてしまう。

しかし、これからの人生、マイナスばかりの交換をして生きていくか、プラスばかりの交換をしていくか、どちらがいいですか?プラスばかりの交換をしていれば、必ず自分にプラスのものが返ってきます。

「情けは人のためならず」ということわざがあります。これは、「情けをかけるとその人のためにならないからやめた方がいい」という意味ではなく、「その人を思い遣ると、巡り巡って自分にいいことが返ってくる」という意味です。「交換」というのはそういうことです。何時か必ず帰ってきます。今ではありません。しかし必ず帰ってきます。そうやっていい日本を作っていきましょう。